top of page
執筆者の写真トワジェム

【 ピラティスとは 】

更新日:10月14日




“人間の動きを向上させる”というコンセプトは、1920年という早い時期から

ドイツ人であり、ピラティスメソッドの創始者であるJoseph Pilates(ジョセフ・ピラティス)によって公言されてきました。彼は、心と身体と精神の繋がり・動きの正確さ・一生を通しての身体活動の必要性を主張していました。



ピラティス氏は、コントロロジーという名でメソッドを考案し

イングランドで第一歩を踏み出したこのメソッドはドイツ、アメリカと広がっていき現在は世界各地に普及しています。


彼は子供の頃、喘息をはじめいくつかの病気を患っており健康になるためにエクササイズの効果に期待を寄せていました。身体についての興味が高じ、身体・心・精神のバランスを取るための方法としてピラティスメソッドを発展させたと言われています。


第一次世界大戦が始まり「敵国人」とみなされて拘留されるまで、彼は護身術の指導者として働いていました。

収容所にいる間、彼は自分の考えを精錬し、病院のベッドや器具から今では有名になったピラティス器具の多くを作り出し、他の拘留者を相手にを試しながら大戦で負傷した兵のためにエクササイズを開発しました。


1918年、イングランドでは過去最悪の死者数を出したインフルエンザが大流行しましたが、彼のピラティスを受けていた人々は誰1人としてこの病気で死ぬことはなかったと言います。


戦後、ニューヨークにジムを開いたピラティス氏は、同じビルの中にあったシティ・バレエ団に自分のメソッドを広めていき、1967年に死を迎えるまでアスリートや一般の方へ向けても受け入れやすいものとなるようメソッドを普及させるために尽力し続けました。





『 Reforming Human Movement 』(人間の動きの改善=身体をリフォームする)


ムーブメント(運動)は身体システム系の1つであるとされています。

心血管系などの他のシステムと同様で、ムーブメントシステムの問題は身体の不具合や病気を引き起こす可能性を大きくします。

身体活動を行うことは、身体機能だけでなく認知機能の低下を予防するため、理想的に歳を重ねる方法として有効であると支持されています。



【ピラティスの効果】


◉姿勢改善

背骨や骨盤、肩甲骨や股関節など身体の各部位を“正しく動かす”ことを学ぶことにより、身体が機能しやすい自然な位置に骨や内臓を配置する力を鍛えます。

歪みのないバランスの取れた筋肉を作り、美しい姿勢に導きます。


◉身体の内側を強化

動きと共に呼吸を行い、体幹部にある筋を強化していきます。骨盤の底面にハンモック状に存在する「骨盤底筋群」、お腹の周りをコルセットのように支える「腹横筋」、背骨を支える脊柱起立筋の深層部に位置する「多裂筋」、そして呼吸と共に動く「横隔膜」の4つの筋肉を合わせたインナーユニットを鍛えていきます。


◉免疫力を高める(自律神経を整える)

免疫力を正常な状態に保つには、ストレスのコントロールと腸内環境を整えることが大切。ストレスが過剰にかかると脳全体の機能や、免疫に関わるホルモン系や自律神経系の機能にも影響を及ぼします。

ピラティスは、呼吸法と“集中”によるマインドフルネス効果により自律神経をコントロールしていくことから、ホルモンバランスを正常化させ、内臓機能を整える効果も期待できます。


◉ストレス解消・睡眠の質向上

ピラティスで行う呼吸は、交感神経に働きかけ、頭や身体を活性化させる効果を持ちます。呼吸とリズムを伴う動きでは、良質な睡眠に欠かせない「メラトニン」というホルモンの原料となる「セロトニン」の分泌を増やすため、睡眠の質が向上する効果も期待できます。







【 ピラティスの原則 】


現在様々な流派があるピラティス。全ての流派に共通してジョセフ・ピラティス氏が考えた“心と身体と精神の調和”を強調した6つの原則があります。

「」=ピラティス氏の言葉として残されているもの



◉コンセントレーション

「エクササイズをする時はいつも集中して正しく動きなさい」

エクササイズは正しく行われ、無意識に身体が反応するくらいまで熟達されるべきです。


◉コントロール

「理想的には、筋肉は意思に従って動くべきである」

コントロロジーとは、心(理性)が筋肉をコントロールしていくことから始まります。


◉センタリング

動きは全て安定化された身体の中心が起点となります。この中心を“パワーハウス”と呼び、肩から股関節にかけての長方形のエリアを指しています。


◉フロー

「コントロロジーは筋肉や靭帯を柔軟で張りのある状態にし、猫のようにしなやかな身体を作ることができると考えられる」

動作は優雅に、スムーズに、そして一定のスピードで行われるべきである。


◉プリシジョン

注意深く学習し、「スピードにまかせて認識した動きが疎かにならないように」

細部までに気をつけてエクササイズが正しく行われるべきです。


◉ブレス

「呼吸は生まれて初めて行う行為であり、人生の最後に行う行為でもある」

動作はすべて呼吸と正しく結びつけられます。







ピラティスメソッドで必要とされている正確性と精密性は日本でも高く評価されています。

アジア人は遺伝的に過剰運動性を持っていることが多いですが、ピラティスメソッドを取り入れることで体幹の安定性を向上させ、正確なキューイングで過剰運動性を改善・コントロールすることが可能になります。


子供から高齢者への運動や身体機能改善、スポーツ愛好家からトップアスリートへのパフォーマンス向上に寄与でき、健康で幸福な社会に調和する素晴らしいエクササイズであると言えるでしょう。





最新記事

すべて表示

Comments


Total Conditioning Studio

3ème

bottom of page